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弁護士田島正広の“立憲派”ブログ

田島正広弁護士が、注目裁判例や立法動向、事件などを取り上げ、法の支配に基づく公正な自由競争社会の実現を目指す実務法曹としての視点から解説します。

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教員採用試験合否の事前通知問題に観る,コンプライアンス体制整備の意義

教員採用試験合否の事前通知、大分市教育長も依頼

【 大分県の2008年度教員採用試験に絡み、県教委ナンバー2の教育審議監を務めた足立一馬・大分市教育長(61)が小中学校、高校の受験者計十数人の名前を書いたメモを現役の審議監2人に渡し、合否の事前通知を依頼していたことが分かった。
 足立教育長は1日、依頼の事実を認め、「長年の慣習で、許される範囲のことと考えていた。反省している」と陳謝した。06年度試験から毎年十数人分を依頼していたという。】

(1日読売新聞)

 大分県の教員採用試験合否の事前通知問題は,とうとう教育長にも及んでしまいました。教育長の弁明にもあるように,長年の慣習になっていたということ自体が既に問題なのですが,こうした違法な慣習を自らの決意で止めさせることが難しいのもまた事実です。今回報道を発端に事が大きなことになったことから事前通知は今後行われることはないでしょうが,このような機会がないままに,自らをいかに律するかについて,自信をお持ちの方はどれだけいらっしゃるでしょうか。そうであれば,教育長を批判するだけでは,本質的な解決にはならないと思います。

 そもそも翻って,コンプライアンス体制の未成熟な状況が,このような甘い判断を個人に行わせてしまう元凶というべきです。行政のトップとして自らを律するのはもとより,コンプライアンス体制をしっかりと構築し,違法な行為については縦のラインでのモニタリングはもとより,中立的な第三者を介した外部ホットラインの導入を初めとする,実効性の高いコンプライアンス体制を築き上げることが急務です。自らの甘い判断すらも,チェックされるようなシステムによってこそ,個人の判断はより厳格なレベルに確実に到達しうるものというべきでしょう。

弁護士 田島正広

○関連リンク
田島総合法律事務所
フェアリンクスコンサルティング株式会社
パンダ君のコンプラ




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