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弁護士田島正広の“立憲派”ブログ

田島正広弁護士が、注目裁判例や立法動向、事件などを取り上げ、法の支配に基づく公正な自由競争社会の実現を目指す実務法曹としての視点から解説します。

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死刑廃止論の是非

昨日,幼女連続誘拐殺人事件の宮崎勤死刑囚に対する死刑が執行されました。

宮崎死刑囚 刑執行 20年前の衝撃、今も あきる野(18日読売新聞)

改めて被害者の方々のご冥福をお祈りします。
この事件についての言及はおくとして,今日は「死刑」という点に関して,死刑廃止論の是非を考えてみたいと思います。

この問題を考える上で,論者の多くの方々の述べる論拠をざっと挙げてみましょう。


(1) 【死刑を廃止すべきとの立場】

(憲法上の根拠) 死刑は,憲法36条が禁止する残虐な刑罰に当たる。
(応報の側面) 被害感情には配慮するべきであるが,応報だけでそれが十分果たされる訳ではない。犯罪被害者保護制度の拡充も重要である。
(一般予防の側面) 死刑を廃止した国や州(米国)において,重大犯罪が増加した事実はない。
(再犯防止の側面) 終身刑の導入など,出所後の再犯防止手段は別途考えられる。
(裁判手続上の危惧) 裁判には誤判の虞があり,事後的に誤判と判明した場合,死刑は取り返しがつかない。
(比較法学的考察) EU諸国を中心に先進諸国では死刑はほぼ廃止されている。
(犯罪人引き渡し上の困難) 死刑制度を有する国に対する死刑廃止国からの犯罪人引き渡しが,拷問の禁止などをうたう欧州人権条約3条に抵触することを理由に拒絶される事態が生じている。


(2) 【死刑を存続すべきとの立場】

(憲法上の根拠) 死刑は,憲法36条が禁止する残虐な刑罰に当たらない。
(応報の側面) 応報の観点(罪に対する罰)に立てば,殺人などの重大事件で死刑は当然である。/被害者及び遺族の報復感情に配慮すべきである。
(一般予防の側面) 死刑を廃止した国や州(米国)において,重大犯罪が増加したかどうか判然とはせず,その増加が懸念される。
(再犯防止の側面) 死刑は再犯防止に最も実効的である。
(裁判手続上の危惧) 誤判の虞は,裁判制度自体のあり方の問題である。裁判員制度では裁判官・裁判員の全員一致を死刑宣告の要件とする立法案も検討されている。
(比較法学的考察) 死刑を存置する国は世界にまだ数多く存する。各国の文化・宗教観・道徳観の相違は軽視できない。
(犯罪人引き渡し上の困難) 犯罪人引き渡しの上での支障については,各国に理解を求めるしかない。


この件に関する私見は,また後日ご紹介します。

弁護士 田島正広

○関連リンク
田島総合法律事務所
フェアリンクスコンサルティング株式会社
パンダ君のコンプラ




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コメント


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千葉景子に法相の資格なし

民主党を象徴する外国人参政権及び夫婦別姓を推進する極左翼・千葉景子は、幸い落選した。
これは、死刑反対の千葉景子法相が神奈川県民から受けた“死刑判決”。
菅直人総理は死刑囚を法相として政権内に温存する。
死刑反対の法相が2人だけ処刑したが、まだ100人以上が未処刑のまま。
独身の変人・千葉景子の個人的な判断を裁判所の判決よりも優先させてはならない。

左巻き菅 | URL | 2010年08月16日(Mon)11:06 [EDIT]


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| | 2011年11月04日(Fri)21:20 [EDIT]


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